この記事は、IT業界未経験から、ネットワークエンジニアを目指すひと向けです。 この記事は、ネットワークエンジニアの資格、CCNAの取得を目指しているひと向けです。 この記事は、IT知識ゼロだけど、ネットワークに興味があるひと向けです。
OSI参照モデルとは
ネットワークエンジニアにとって、OSI参照モデルはとても大事です。
例えば皆さんが買ってきたスマホやパソコンをインターネットに繋ぐ時
スマホがiPhoneでもアンドロイドでも
パソコンが富士通でもDellでも
機種に関わらず、インターネットに繋ぐことができると思います。
これは、各メーカー(機器を作る会社)がOSI参照モデルという通信ルールに沿って
機器を作っているからなのです。
通信ルールを統一しておくことで、どのメーカーの機器同士でも通信ができるようになります。
☆Point: OSI参照モデルとは、通信のルールのこと。
障害の切り分け
例えば、皆さんがスマホやパソコンでインターネットを見ようとした時
ホームページが見れないことってありますよね。
なんで見れないのかって原因を考えると思います。
まず、スマホの電源は入っていますか?
電源が入っていれば、インターネットに繋がらないという問題に対して
電源が入っていない、という原因は無くなりました。
当たり前のことに思えますが
このように疑われる原因を消去していくことを、障害の切り分けと言います。
では引き続き、障害の切り分けをしていきましょう。
次はスマホの電波状況を確認します。
スマホの画面の左上にある電波の表記が「圏外」になっていませんか。
例えば電車や車でトンネルを通っている時や、地下のお店に入っている時にインターネットに繋がらなくなり、電波を確認すると圏外になっていた、ということがあると思います。
自然と障害の切り分けをしているんですね。
さて電波が問題無いとすると、電波が悪いという原因も無くなります。
ここまで障害の切り分けができれば、ネットワークエンジニアの仕事は大体終わりです。
この後は、Safariじゃなくて、GoogleChromeなら見れるの?(アプリの切り分け)
他のホームページなら見れるの?(対象サーバーがダウンしていないか、切り分け)
場合によっては、携帯電話料金を支払っていない、もしくはデータ容量の使いすぎで制限がかかっていることもあるかもしれません。
このような障害の切り分けもできますが、ネットワークエンジニアのお仕事の範囲ではありません。
では、ここまでの障害の切り分けをOSI参照モデルで振り返ってみます。
OSI参照モデルの7階層について
物理層
まず電源が入っているか、LANケーブルが繋がっているか、など物理的(目で見てわかる)範囲を確認しました。
スマホの場合、電源が入っているか、入っていないか、目で見てわかりますね。
パソコンを有線のLANケーブルでインターネットに繋いでいる場合は、LANケーブルが抜けていたらインターネットに繋がりません。
これらが物理層です。
データリンク層
電源が入っていて、LANケーブルが繋がっているけど通信ができない場合は、ケーブルが繋がっている先の機械の調子が悪いのかもしれません。
スマホの場合は無線LANの接続先のルータとうまく接続できていないのかもしれません。
物理層とは異なり、物理的にはわからない(目で見えない)範囲をデータリンク層といいます。
圏外は微妙ですが、電波の状況が悪いので、データリンク層か、ネットワーク層になります。
ネットワーク層
スマホの通信がルータを通って通信がインターネットに出ていった後の範囲です。
電波が問題なく、他のホームページが見れていれば、ネットワーク層は問題ありません。
トランスポート層
スマホやパソコンが通信をする時、実は色々な出口があります。
おうちに例えます。
- お出かけする時は玄関から出入りする(インターネットをする時は80番ポート)
- 洗濯物を干す時は窓から出入りする(メールをする時は25番ポート)
通信の種類によって、どの出口(ポート)を通るか決めておくことで通信を整理しています。
他にも、通信速度を重視するか、通信の品質重視するかを決める範囲です。
その他の上位層
トランスポート層より上の層については、基本的にはネットワークエンジニアの範囲ではありませんが
以下3つの階層があります。
- セッション層
- プレゼンテーション層
- アプリケーション層
まとめ
今回はIT業界未経験の方には聞き慣れないOSI参照モデルを紹介しました。
ネットワークを始めて勉強するときには最初に聞く用語がOSI参照モデルです。
特に障害の切り分け、という考え方は、パソコンを使って仕事をする人にとって
役立つ考え方ですので、興味を持った方は詳しく調べてみてくださいね!